<この記事の要約>
国際金価格は米ドル建てなので米ドルの強弱の影響を受ける。
その要因になるのがFOMCで決定されるFFレートであり、その判断材料になっている雇用統計では相場が大きく動く。
CMEのFedWatchは将来のFOMCで利上げされる可能性を測るのに有効
CMEのFedWatchは将来のFOMCで利上げされる可能性を測るのに有効
1)FFレートとは
FFレートというのは米国の政策金利で
中央銀行にあたるFRBによってコントロールされています。
誰がどこの貸し借りをするときの金利なのかについては後述しますが、この金利が上がると米国のすべてのローン金利がイモずる式に上昇することになります。
誰がどこの貸し借りをするときの金利なのかについては後述しますが、この金利が上がると米国のすべてのローン金利がイモずる式に上昇することになります。
国際金市場は米ドル建てなので金利を生まないゴールドは短期~中期のスパンではFFレートの影響を受けます。
具体的にはFFレートが上がると予想されるFOMCが意識されると金相場は上値が重くなります。
また私たち個人投資家にとっては金CFDの買いポジションを建てている際にスワップポイントに直接的な影響がでます。
2)FRB(The FED)のFOMC
米国の中央銀行はFRBとかThe FEDとか言われますが歴史的な経緯でツギハギで作られたこともありこんな組織になっています。
この図の最下段の加盟銀行で現金が不足したときに融通しあうのですがその金利をコントロールしているのがFOMCと呼ばれる会議で年に8回あります。各々2日間の日程で行われており
<2018年の場合 表記は米国時間>
1月30-31
3月20-21(記者会見あり)5月1-2
6月12-13(記者会見あり)
7月31-8月1
9月25-26(記者会見あり)
11月7-8
12月18-19(記者会見あり)
今のところは終了後に記者会見のある回でのみの利上げをなされていますが今後は記者会見の回数を増やす意向があるようです。
3)雇用統計
FEDがFFレートを上げ下げするうえで、参考にしている指標が米労働省が発表する雇用統計です。
発表時刻は
毎月第一金曜日のNY時間8:30分
日本時間にすると
21:30分(夏時間 4月ー10月)
22:30分(冬時間 11月ー3月)
に発表されます。
内容は10数項目あるのですが、
・非農業部門雇用者数増減数(NFP)
・失業率
毎月第一金曜日のNY時間8:30分
日本時間にすると
21:30分(夏時間 4月ー10月)
22:30分(冬時間 11月ー3月)
に発表されます。
内容は10数項目あるのですが、
・非農業部門雇用者数増減数(NFP)
・失業率
・平均時給(前月比)
・平均時給(前年比)
が注目度が高くこれらの事前予想と、実際の発表値の誤差が大きいほどサプライズとして受け取られ短期的に相場が大変動します。
4)CMEのFedWatch
アメリカという国は金融商品が最も進んだ国だと思います。
このFFレートすらシカゴマーカンタイル取引所(CME)で先物取引されておりその参加者の取引状況から、未来のFOMCの利上げ確率を算出するツールが存在します。
それがCMEのFedWatchです。
http://www.cmegroup.com/trading/interest-rates/countdown-to-fomc.html
FRBは日銀と異なりサプライズを好まない傾向があるため、利上げ(利下げ)を行う際には理事にいろんなところで講演をさせたり、コメントを出したり色々なシグナルを出してきます。
それをもとにFF金利先物の参加者は投資判断を下し、そこから算出されたものがこのFedWatchツールの利上げ確率となります。
これが70%を超えると利上げされる可能性が高いとされています。
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