金オプションに投資する。

<この記事の要約>

 要約するのは無理。記事を全部読んでください。
 さらに他のサイトも読んで納得してからでないと金オプションはやるべきではありません。

金オプション投資の提案

これが一番説明がむつかしい商品。だけど金融工学が作り出した最高傑作。
ここではSAXO BANKのFXオプションを使うことを前提とします。



1)簡単に言うと保険を売ります(=オプションの売り手になる)



 自分が保険会社みたいに保険を売ります。海外旅行にいく時に海外旅行傷害保険かけるでしょう?
 大体の人が楽しく旅行をして無事帰国しますよね。
 あれってつまり保険会社は丸儲けですよね。そういうことです。

 もちろん保険事故が発生した際には保険会社が補償するように、オプションの売り手にも同様の義務があります。 しかしその勝率は9割を超えるとされています。



2)プットとコールがあります。

プットとは相場が下落した際に約束した値段で商品を買い取る保険(≒買い指値)
コールとは相場が上昇した際に約束した値段で商品を売る保険(≒売り指値)


プット=買い指値、コール=売り指値と考えるとわかりやすいでしょうか?

買い指値とは「いまは買わないよ。でもここまで下がったら買うよ」
売り指値とは「いまは売らないよ。でもここまであがったら売るよ」

という注文方法なのですが、指値をする代わりにオプションを売るとオプションプレミアムと呼ばれる保険料が入金されます。


満期日に相場が自分の売ったオプションの権利行使価格(ストライクプライス)に達していなければ保険は行使されないので保険料は丸儲けになります。

3)プット売りから入るのがおススメ。

まず自分がこの値段なら金を買っても良いなと思えるストライクプライスのプットを売ります。

売ると直ちに自分の証券口座にオプションプレミアムが入金されます。
でもこのお金が自由になるのは満期日以降です。


4)売りすぎに注意

プット売りの場合、満期日に相場がストライクプライスよりも下だと(含み損とともに)金買いポジションを持たされることになります。

このときにきちんと買い取れる分量かどうかが問題です。
SAXO BANKの場合最低取引重量が10オンスなので丸代金を用意するなら、130万円くらい証拠金を積んでおけばレバレッジ1倍前後となり全く問題ありません。

手数料は10米ドルです。 取引量が50オンス以上なら手数料は無料となります。

このように丸代金を用意してプットを売ることをCash Secured Put Writing(現金確保のプット売り)と呼びます。

 丸代金を用意せずにプットを売ることをネイキッドプットとか(プットの)裸売りとか呼びます。


4)過度の裸売りは破綻を招く

金オプションではなく日経225オプションですがAIJ投資顧問が厚生年金基金をプットの裸売りで破綻させてしまいました。

また東日本大震災時にはプットの売り手が軒並み破産させられたのも記憶に新しいです。

日経225オプションは丸代金を用意しようとすると1枚あたり2000万円近く必要なのに過大な量のプットを売っていたのが破綻の原因です。


5)慣れるまではレバレッジはかけないで

 130万円の資金にたいして10オンス分の売りでは物足りないという方はレバレッジをかけることも可能です。
 ただし快適に感じるレバレッジには個人差があるため何倍までOKとか断じることはできません。

 管理人Mike.Tの場合はレバレッジ5倍なら快適範囲なのですが、2万円のオプションプレミアムのために20万以上の含み損を抱えることもあるということを明記しておきましょう。

6)プットが権利行使されたら

 満期日に相場がストライクよりも低くてプットが行使されて20万の含み損を抱えた金買いポジションを持たされた際に何をしたかなのですが、今度はコールを売ります。

 そうするとコールのオプションプレミアムが入金されます。
これを繰り返すことで含み損を埋めていきます。

 やがて相場が戻ってくればそれまでに売ったオプションの累計が自分の儲けとなります。

 私は戻ってくると判断したからそうしましたが、戻らずにずっと下落したかもしれません。そこは個人の相場観によるのである程度の経験が必要です。

7)オプションを買うこともできます。

 主にオプション売りについて説明してきましたが、もちろんオプションを買うことも可能です。 その場合は最大損失はオプションプレミアムに限定されます。

 金CFDで含み益のあるポジションを守る掛け捨て保険としてプットを買うなんて使い方ができます。


8)配当のない金CFDのポジションに配当のようなインカムゲインをもたらすこともできます。


 やることは6と同じです。
 自分が金CFDの買いを持っているときは金利相当額がどんどん引かれていくわけですが、それに対抗するためにコール売りをしていけば金利を払ってお釣りのくるオプションプレミアムが入ってきます。

(9)ジャンケンのグー・チョキ・パーのうち2つを同時にに出すこともできます。

 
相場は「上昇」「横這い」「下落」
の3つしかないので、通常は「上昇」に賭けるのみです。
CFDを用いると「上昇」もしくは「下落」に賭けることができるようにはなりますが
2択のどちらも選ぶというわけにはいきません。
しかしオプションの場合は「上昇+横這い」、「横這い+下落」、「上昇+下落」のように
3択のうちの2つを選ぶことができます。あたかもジャンケンで「グー」と「パー」を同時出しするかのように。


(A)「上昇+横這い」狙い→プットオプションの売り


 現値よりも権利行使価格の低いプットを売ります。
相場が上昇すれば売ったプットは急速に減価しますし、横這いでも時間の経過とともにプットは減価していきます。
売りなので減価した分が儲けとなります。

(B)「横這い+下落」狙い→コールオプションの売り

 現値よりも権利行使価格の高いコールを売ります。
相場が下落すれば売ったコールは急速に減価しますし、横這いでも時間の経過とともにコールは減価していきます。
売りなので減価した分が儲けとなります。

(C)「上昇+下落」→コールとプットの同時買い(ストラドルの買い)

 現値よりも権利行使価格の高いコールを買い、同時に現値よりも権利行使価格の低いプットも買います。
横這いだと損してしまいますが、相場が反応する材料がでるのは判っているけど上か下かわからないときに使い道があります。




<総評>
 オプションはこれだけの記事で終わらせるのではなく真面目に勉強したほうが良い。





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