金投資>ヘッジファンドの動向を見る方法・CFTC建玉明細

<この記事の要約>

 金市場の価格は米先物市場に牽引されている。
買われた先物は期限前に売られるので先物の売り買いがどれだけ溜まっているかを把握できれば今後の動きが予想できる。



世界最大の金取引市場はアメリカの先物取引市場


先物市場っていうのは6か月の間に決済しなければならないルールがあるので
『買い』が貯まっている状態は平たくいうと『ヤバい』わけです。だっていずれ売られちゃいますから。

買ったり売ったりを頻繁にやるのはヘッジファンドです。
連中がどれだけ買っていて、どれだけ売っているのかを把握する方法があります。



Commitment Of Traders


まずCFTCのホームページhttps://www.cftc.gov/に飛んで図の場所を選択





その後はこんな場所を探してください。



そうすると感熱紙のような画面が出ます。
パラジウムとかプラチナとか銅とかいろいろありますがゴールドをさがしてください。



Managed Money と Other Reportables が大口投機玉、すなわちヘッジファンドと見られます。
Longが買い
Shortが売り
です。

今回の場合計算してみると(104313+88439)-(48809+23703)=120240の買い越しとなります。

単位は100トロイオンス(約3.1kg)なので約372.7トン

という計算になります。

これは土曜日発表されるその週の火曜日の状況のレポートなのでタイムラグがありますが
過去の高値と安値の時に先物のポジションがどれだけ積みあがっていたかを調べるのは価値あることと考えます。

英語のページが骨が折れるという方は、第一商品のホームページで見ることも可能なので私も普段はそうしています。



グラフで見る。

このデータはピンポイントで拾ってもあんまり意味がなくて連続的に見る必要があります。

そんなわけで私はエクセルでこんなグラフを作っています。

グレーの折れ線グラフが金価格(ドル/オンス 右軸)
ブルーの棒グラフが米先物の買い越し枚数(1枚=100オンス 左軸)
黄色の面積グラフがSPDRゴールドシェアの保有重要(トン 右軸)



 こうしてみると金相場は先物主導で上昇し、金ETFに中継ぎされることで先物プレイヤーが手を引いている間の価格が維持されているように見えます。

 2018年前半ゴールドは1360ドル/オンスをアタックしましたが、その価格を維持することなく叩き落されてきました。

 私はこれを金ETFによる中継ぎが機能していなかったからだと考えています。


 また相場が下落するときに

・先物の枚数だけ下落してETFの重量が変わらず→一時的な下げ
・先物の枚数、ETF重量の両方下がる→長引く下げ

と見ることもできます。


 グラフを作るのは結構ホネが折れるのですが、拙HP http://gold12.seesaa.net/
にて毎週土曜日にアップロードしているのでよければ参考にしてください。


 

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