金現物に投資する

<この記事の要約>

・住まいの近くに日本マテリアルがあるならそこで100gバーを買う。
・日マテが近所になくて、徳力、石福、三菱マテが近くにあるならそこで100gバーを買う。(手数料5400円)
・それらの貴金属商への交通費が往復5400円以上かかるなら近所のパリミキで100gバーを買う。(手数料5400円)
・田中貴金属は手数料が高いから行かない。
・領収証は無くさないこと。
・金貨は割りに合わないから買わない。



何処で何グラム買うのかが問題


金に投資する方法はいくつもあるのですが現物を購入するのが皆さんが一番イメージする形かと思います。




シリアルナンバーは塗りつぶしての掲載


<金現物のメリット>

・日本政府がブッつぶれても価値が担保される。
・銀行システムがぶっ壊れても現物持っているから関係ない。
・円安が進んでも米ドルが崩壊しても価値が安定している。


<デメリット>

・手数料や売買価格差が高いので儲けるまでには一苦労⇒必然的に長期投資になる。
・換金に際して銀行振り込みになる業者が多い(マイナンバー制度の進行次第では大問題)
・換金時に総額200万円を超える取引は国税に支払い調書を提出されてしまう。
・売買差益は譲渡所得として総合課税(ただし年50万の控除あり)

 方針としては100g~200gインゴットのBUY&FORGETが良いように思います。

これより軽い重量では売買価格差(スプレッド)や手数料率が高すぎて利が乗り難く、逆に重い重量だと必要資金が大きい上に、支払調書を提出されてしまうリスクが発生します。

 500gバーや1kgバーの売買手数料無料は魅力ではありますが、現在のレートでも1取引で200万を超えてしまいますから国税の調査対象になってしまいます。(確定申告して納税すれば大丈夫です)



 さてメーカー選びですが基本的には買取時には自社ブランドの地金を最も高いレートをつけ、他ブランドはレートを割り引かれるはずです。 しかし(社)日本金地金流通協会加盟ブランドならその加盟店同士では共通のレートが適用されます。

 加えてLBMA(ロンドン貴金属市場協会)の認定を受けている業者が望ましいです。すると

・田中貴金属

・石福金属興業
・徳力本店
・三菱マテリアル


また金地金流通協会に加盟していませんがLBMAの認定を受けている

・日本マテリアル
は100gバーの手数料が無料となっています。

 近くに日マテがあるならそこで100gを買うのがベストでしょう。



近くに日マテがない場合は手数料との闘いになりますので

貴金属商各社の手数料をまとめました。

金現物投資は手数料との闘いです。

ご自身の購入予定重量や利便性と手数料を考えて購入先を検討してください。







(『三城』というのは「メガネのパリミキ、メガネの三城」で2014年の11月から金地金を販売しています。)

1kg、500gといった大きな単位が欲しければどこでもよいです。
そんな裕福な方はこのサイトを見ないので、上の表を目の皿のようにして眺めて、ご自身の欲しい重量の一番手数料の安い業者に狙いを定めてください。

そしたらグーグルなりヤフーなりで最寄りの支店の場所を調べましょう。
貴方が東京在住ならラッキーです。 上の図の本店はすべて東京ですから。
大都市だったら、上記貴金属の支店がヒットすると思います。
地方在住なら・・・最寄りの支店までの交通費でいくらかかりますかね?

というわけで地方在住なら『三城』で買うというのは結構良い選択肢だったりします。
『三城』で購入する場合はブランドの指定ができませんがLBMAの認定業者が作ったものが来るのは間違いないので心配ないです。


 デメリットがあるとすれば『三城』の支店には在庫がないので即渡しにならないところ位でしょうか。
 その代わりに注文時に全額の現金を納めなくても良いので『思い立ったが吉日』で注文することができます。



<領収証は絶対に無くさないこと>

 金現物の税金は利益分が給与所得などと合算されて総合課税されます。
年間50万円の控除枠がありますから売却益が年間50万円までなら無税です。


 しかし感熱レシートなんかだと1年くらいで真っ白になってしまうので手書き領収証でもらいましょう。

 領収証は無くすと売却価格の95%が利益とされてしまいます!!
重量の大きな地金だと大問題で100万円で売れたとして、10万円しか儲かってなくても95万が利益として計算されてしまいます。

 翌年の住民税やら健保やらにも影響がでるので無くさないこと。






<金貨ってどうなの?>




『少額金投資は金貨が良い』という方もいるのですが個人的には金貨はおススメしません。売りと買いの価格差が広すぎて儲けが出るまで一苦労だからです。


 まず購入段階で同じ重量の金地金よりも高値で買わねばなりません。

これはプレミアムと呼ばれており加工賃と説明されています。

 反面、買い取りの際にもプレミアムを載せて売却できると説明されますが、実際に検証するとそんなことはありませんでした。


 ざっくりですが1オンスの金貨には同重量の金地金よりも1万円のプレミアムを載せて販売していますが、買取時に乗せてくれるプレミアムは約1200円でした。


少し前のデータですが


2016年7月11日 1オンス金貨 田中貴金属のレート

販売価格      162430円
プレミアム付買取価格148593円
地金再生買取価格  141517円
(注:田中ではカンガルー金貨を扱っていません。)

この日の金価格は1gあたり

販売価格 4824円

ですので1オンスが約31.1gだから150026円の販売価格となるはずですが

1万円くらい高値で売っています。

これは金貨の加工賃(プレミアム)と呼ばれておるのですが、もし買い取りの時にそのまま転売できる状態であればその分を考慮して買い取ると説明されています。


それがプレミアム付買い取り価格なのですがどれだけ優遇されているかちょっと検証してみましょう。


この日の金1gの買取りは

買取価格 4738円

ですので1オンスあたりは147351円・・・ってほとんどプレミアム乗っていないじゃないの


わかりにくいですかね? 表組してみましょうか




売るときはプレミアムを1万円も乗っけておいて、買い取るときはほとんどプレミアム付いていないのがお判りでしょう。

なるほど金貨は売買手数料がかからないかも知れません。(そう説明されています)
でもこれだけのことされたら価格に手数料を内包しているようなもんです。


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